Mac Pro(その3)
Xeon 8coreの力を見せて
Mac Pro は 4core のCPUが2つ付いているので、ソフト的には CPUが8個あるように見えています。よって CPUロード率を表示させてみると、こんなになります。もう何だか笑ってしまうような状態です。しかも単に Finder を使っているだけなら、このように CPUは殆ど消費されません。これじゃ性能を実感できないので、ベンチマークテストをやってみました。使用したのはお馴染の Xbench 1.3です。
テスト項目 |
PowerMac G4/MDD(1GHz×2) |
MacBook (2GHz Core Duo) |
MacPro (2.8GHz 8core) |
MacPro (Rosetta) |
トータルスコア |
47.62 |
87.94 |
182.60 |
66.08 |
CPU Test |
53.89 |
73.39 |
173.75 |
67.25 |
Thread Test |
55.50 |
196.51 |
810.13 |
96.14 |
Memory Test |
44.60 |
108.54 |
176.94 |
121.53 |
Quartz Graphics Test |
62.81 |
89.93 |
185.38 |
87.93 |
OpenGL Graphics Test |
54.76 |
227.70 |
217.00 |
149.40 |
User Interface Test |
30.48 |
204.77 |
334.11 |
24.27 |
Disk Test |
45.67 |
31.98 |
78.74 |
75.95 |
という結果になりました。MDD は最近 Leopardで測り直したもの、MacBookは会社のもので以前測ったデータです。
CPU Test ではCPU単体性能を見ることができ、クロック比が反映された結果になれば順当なんですが Mac Pro の Xeon はクロック比以上に高速です。これはキャッシュサイズの違いが影響しているのではないかと思います。MDD のG4 は L2キャッシュ 256KB, L3キャッシュ 1MB、MacBook の Core Duo は L2キャッシュ 2MBであるのに対し、Mac Pro の Xeon は 2coreで共有する L2キャッシュが 6MBもあります。それを考慮に入れれば、MDD G4 は健闘、Core Duoはチト遅すぎって感じでしょうか。
スゴイのは Mac Pro (Rosetta) の結果で、PowerPCエミュレータでも G4 1GHz の性能を上回ってしまい、2GHz Core Duo の性能にも迫るほどだという事ですね。これなら PowerPC の Macから買い替えても遅くなったような感じは抱かないでしょう。
Thread Test は Core Duoの約4倍なので、CPU(core)数比で見れば順当な結果と言えます。ワタシがやりたいと思っている画像処理(RAW非破壊現像)やiPod用ムービーを作成するエンコード等、スレッド並列化された処理を持つアプリでは MDD の 14倍以上高速になるのではないかと期待されます。
Memory Test はかなり驚異的な値が出てます。スループット 8GB/sec、メモリコピー 4GB/secですと。
FSB 1600MHz、800MHz DDR2 FB-DIMMの効果ですね。ウチの会社でスパコン(PCクラスタ)として売っているマシンだって、この半分くらいだったりして・・・
Graphics Test は主にビデオカードの性能ですが、OpenGL が MacBook より若干劣ると言うのは MacBook が優秀なのかな?
Disk Test はほぼディスク性能で決まってしまうのですが、MDDの結果は内蔵ATAのものなので低く出ているのは仕方ないです。S-ATAであればもっと高いスコアになります。Mac Pro の Read/Write性能は 70MB/sec前後で、これは MDD の S-ATA や PowerMac G5 と同等かそれ以上です。ディスクの限界性能が引き出されていると言ってよいでしょう。
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