バイクにドラレコ(LT-300W)を取り付けた、その後のその後の話(4)
LANCERTECHサービスセンターには返送したドラレコが通関できなかった事を連絡したのだが・・・
LANCERTECH製バイク用ドラレコLT-300Wの不具合で、代替品(本体&フロントカメラ)を送ってもらえたので交換した物を返送したものの、中国税関を通関できず(「輸入取止め」)返送されてきた。返送理由不明なので、今後の対応についてLANCERTECHサービスセンターにメールで相談を入れたのが前回までのお話。
その後、いつもなら翌日〜2日後頃には返信があるのだが、5日経過した今日になっても音沙汰成し。
仕方がないので、中国宛に国際EMSで物品を送ったものの「輸入取止め」となり「返送理由不明」で返還されてくる事例などについて調べてみた。すると、ここ1〜2年で中国宛の物品輸出について中国税関の対応が非常に厳しくなっていたようだ。その背景には中国人による爆買いと、代理購入(輸入)ビジネスがあるようだ。
日本郵便のホームページに記載されていた中国宛て物品に関する通達は以下のとおり。
中国宛て国際郵便物の差出しについて
2017年8月18日
今般、中国郵便事業体から、中国宛て国際郵便物の円滑な税関処理および配達のために、以下のとおり通報がありましたのでお知らせいたします。
中国においては、物品を包有する郵便物について、内容品の価格が郵便物1個ごとに人民幣1,000元を超える場合に加え、中国税関により内容品が個人用と認められなかった場合には、従前とは異なり受取人による通関手続きが必要とされるようになっており、一定期間を過ぎてもその手続きが完了しない場合には、郵便物が返送されることがあるとのことです。
中国税関による円滑な輸入検査を受けるためには、ラベルに内容品および価格の正確な記載を行っていただく必要がありますのでご留意願います。
要するに、これまでは内容品の価格1,000元までは一律非課税だったけど、個人用でない物品については関税を課すようにするので受取人が通関手続きしないと送り返しちゃうからねと言うことのようだ。これは中国人が日本などで爆買いし転売目的(商用)で中国に持ち込もうとする品物に課税する事が目的っぽい。最近、中国観光客の爆買いの話を聞かなくなったと思った背景には、こんなこともあったのだね(もう爆買いは当たり前になったか、中国人観光客も買い物より体験を重視するようになったようだという報道を鵜呑みにしていたよ)。
で、現在も中国税関はこの通達どおり「個人用と認められなかった」物品には課税すべく、受取人による通関手続きが必要な「貿易貨物」扱いとするようだ。そうなると、EMS送り状の発送目的欄の「販売品」、「商品見本」に印を入れて送ると高い確率で「貿易貨物」扱いになるように思える(今回は馬鹿正直に「返送品」に印を入れた)。さらに厄介なことに、「個人用と認められない」物品についての明確な線引きはなく、「販売品」、「商品見本」に印を入れてなくても、内容物の詳細の記述によっては「貿易貨物」扱いにされるようだ。だからと言って、内容物にElectronic parts(電子部品)などと曖昧な記載するのはNGで、それだけで返送される事があるそうだ。面倒でも内容物1点1点について具体的に名称、価格、正味重量を詳細に記載する事を求められる。
今回、LANCERTECHサービスセンターに返送するに際し、内容物は、
- Camera parts:US $5
- LCD parts:US $15
(without lithium battery)
と記載した。後で判ったことだが中国に輸入する場合、電子部品には非課税な物と10数%の関税が課される物があるらしく、何やら面倒な手続きも必要になるような情報も見つかった。
また、個人用の場合は内容物に先ず"Personal Use"と記入するそうだ。
そのような事で、今回送った物は課税対象とされ、輸入手続きが必要な物品として扱われたのかもしれない。それでLANCERTECHサービスセンターは関税の支払いや通関手続きを嫌って放ったらかし、ウチへ返送となったのではないか?とは言え、LANCERTECHサービスセンターからは返送する際の内容物の記載については何ら指示は無く、単に価格をUS $20と書くようにとあっただけだし、郵便局でも内容物に"Personal Use"と記入するようにとは言われなかった。
さて、どうしたものか。このままLANCERTECHサービスセンターから返事が無かったら、本体(不具合がある可能性あり)とフロントカメラは手元に置いておいても問題ないだろうか?
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