これまでiBookがPowerBookに比べて劣っているポイントとして、iBookは外部ディスプレイはミラーのみであるところ、PowerBook はマルチディスプレイ化できるという事がありました。

　メーカとしてはコンシューマ機とプロシューマ機に差別化機能を設けるのは当然なのかもしれません。実際、今のiBook G4 12' と PowerBook G4 12' にはスペック上の差は殆どありません。CPUクロック(1.2GHz:1.33GHz) 、システムバスクロック(133MHz:166Mhz) やビデオカード(ATI Mobility Radeon 9200:NVIDIA GeForce FX Go5200) くらいでは体感上の違いは殆ど感じられないと思いますね。それでも価格差に見合う差別ポイントを設けなければならないのです。
　上記以外のスペック上の違いとしては、iBook は外部ディスプレイがミラーリングのみだが、PowerBook ではツィンディスプレイとして使用できるという違いがあります。しかし、これはiBookの方でソフト的に機能を殺してあるだけで、多くのヘビーユーザの手によってiBookでもツィンディスプレイ化するための方法が見つけ出されてパッチがリリースされています。その１つがScreen Spanning Doctorです。これはマルチディスプレイ化にためにOpen-FirmWareにコマンドを打ち込んだりする事無く、OS-XやFirmWareの設定変更、パッチ当てを行うものです。これまで iBook, eMac, iMacなどでマルチディスプレイ化できたという多くの報告がされています。

　と言うことで、私が購入した新iBook G4でもこれを使えばツィンディスプレイ化できるか試してみました。
　Screen Spanning Doctor の現在の最新版は v0.3.2 です。このサポート機種の中に新iBook G4 12' (1.2GHz, Combo, ATi Radeon 9200 Mobility 32 MB) は含まれていません。が、１世代前の iBook G4 12' (1GHz, Combo, ATi Radeon 9200 Mobility 32 MB)は含まれていますので、可能性はゼロではないでしょう。
　ダウンロードして適用させてみましたところ、結論から言うと残念ながらダメでした。特にエラーなど通知されることもなく設定された様子なのですが、実際に外部ディスプレイを繋げてみるとミラーリングしかできませんでした。フォーラムでは、まだ活発に調査、意見交換などされている様子なので、もしかしたらそのうち出来るようになるかもしれません。そのうち新iBookでもサポートされるようになるかもしれません。ここは継続的にウォッチして行ってみましょう。

　その後、色々ネットで調べてみたところ、この Screen Spanning Doctor は英語版の MacOS-X 上でなければ正常に機能しないそうです。MacOS-Xを英語版で起動させるには「システム環境設定」→「言語環境」→「言語」ダブで "日本語" の上に "English" を持って行って、MacOS-X を再起動します。そうして Screen Spanning Doctor を動かしてみたところ、無事にパッチ当て、設定変更されまして、ツィンディスプレイ化できるようになりました。

内ト / Nov 7th, 2004 20:24 / [ 編集 ] [ コメントする ] [ TrackBack(0) ]