MacUIM & Anthy
iBook G4のX-window+kinput2+EGBRIDGE15環境はまだ出来上がっていないが、少し視点を変えて別の事もやってみよう。
今年も今日で終わり。朝から雨であるが、一応大掃除も正月の準備も済んだので、特にやる事もなくノンビリ。都心では雪が降って交通に影響が出ているらしいが、ウチの妹は未だ帰省せず。今年中に辿り着けるか分からんな。
EGBRIDGE15 を kinput2 から使う試みは未だ成功していない。そのせいと言うわけでもないが、他の日本語入力環境もメインマシン (PowerMac G4/MDD) に入れてみて何かウマイ手はないかと味見中だ。今日は MacUIM の最新版(0.3.0-1)が 12/29 にリリースになっていたので、これを入れてみた。
MacUIM は主に UNIX向けのフリーの多言語入力ライブラリである uim を「ことえり」や「EGBRIDGE」のように MacOS の TSM(Text Service Manager) から使えるようにしたものだ。これをインストールすると「システム環境設定」→「言語環境」→「入力メニュー」のリストに が追加され、これをオンにしておくと「ことえり」などと同じようにコマンド+スペースで MacUIM に切り換えでき、かな漢字変換ができるようになる。UNIX側の日本語入力メソッドをMacOS-Xアプリで使えるようになるわけだ。しかし MacUIM はあくまで uim と TSM の橋渡しをするだけの物なので、別途 uim に対応した「かな漢字変換エンジン」が必要になる。今回は uim 対応かな漢字変換エンジンとして Anthy を入れてみた。
まず Anthy をインストールする。
- Anthy のソースをダウンロードする。
最新ソースをAnthy本家からダウンロードする。現在の最新版は "anthy-5900" だった。
- ダウンロードしたファイル
"anthy-5900.tar.gz" を解凍する。
$ zcat anthy-5900.tar.gz | tar xvf -
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- 解凍したディレクトリへ移動し、ビルドする。
インストール方法は "INSTALL" ファイルを参照する。これによると MacOS-X でも
問題なくできるようだ。
- テストして、インストールする。
$ cd test
$ ./anthy --help
$ ./anthy 1
$ cd ..
$ sudo make install
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以上で Anthy のインストールは完了。次は MacUIM に移ろう。
MacUIM は MacUIM Wiki(ja) から提供されている。ソースコードも提供されているが、Panther用バイナリパッケージ(MacUIM for Panther)が提供されているので、これをダウンロードしてインストールすれば良い。ビルドの手間がないので簡単だ。
インストールしたら一旦ログアウト、再ログインしてメニューバーの入力モードのアイコンをクリックして を選択する。MacUIM が見当たらない場合は「システム環境設定」→「言語環境」→「入力メニュー」で のチェックボックスが選択されているか確認する。また「システム環境設定」→「MacUIM」→「一般」を選択、インプットメソッドが "anthy (ja)" になっている事を確認する。
操作方法は「ことえり」などとほぼ同じ。コマンドキー+スペースで切り換えができる。また「システム環境設定」→「MacUIM」→「ヘルパー」で "ヘルパーアプレット" のチェックボックスをオンにすれば、メニューバーに入力モード("あ"、"a"など)メニューが表示されるようになる。ただ、「ことえり」や「EGBRIDGE」を選択していても出てしまうのは少々困りものだが。入力モードは日本語キーボードの場合 "かな" キーや "英数" キーを押下することで変更できる。
Anthy の日本語かな漢字変換能力であるが、これが思ったより中々賢い。いちいち文節で区切って変換しなくても、割と正確な文節分割を行ってくれ、変換も正しく行ってくれる事が多い。少なくとも MacOS-9時代の「ことえり」よりは数段賢い。
これで UNIX環境の方からでも Anthy を使った日本語入力ができるようになれば、Anthy で統一した日本語入力環境が出来上がるわけだが、それはまた後日。
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