Super Multi DVD Drive(その4)
MacOS-XでDVD-RAMドライブとして使う。
以前の記事"Super Multi DVD Drive(その3)"で DVD-RAMドライブとしては期待外れの結果に終わった事を書きました。その後、MacOS-9 でなら DVD-RAM メディアをHFS,HFS+ に初期化、フォーマットできるという事を教えてもらったので試してみたのですが、何故か私のPMG4 MDDでは「未サポート」扱いされてしまい、あえなく玉砕。結局、MacOS-X では DVD-RAM ドライブのサポートが不十分で、UDFディスクを初期化、フォーマットすることができないのだろうという結論に落ち着いてました。
しかぁし、このまま諦めてしまうほど素直な人間ではないのだよ。GUI(ディスクユーティリティ)がダメならコマンドラインでやるさ。実はGUI(ディスクユーティリティ)は単なるコマンドプロセッサであり、ここから使用できる機能には限りがありまして、実際には多くの機能が隠蔽されているのです。
先ずサラのDVD-RAMを Super Multi DVD Drive に入れますと、こんな風に Finderデスクトップにマウントされます。この状態では読み出しのみ可能なディスクとして扱われておりディスクユーティリティを使っても初期化できない事は以前書いたとおり。ここからコマンドライン、すなはちUNIX世界に入ってDVD-RAMをHFS,HFS+に初期化してしまいましょう。
- ターミナルやX-Windowを起動する。
- 再初期化、フォーマットには diskutil コマンドを使う。先ず、
$ diskutil list
/dev/disk0
#: type name size identifier
0: Apple_partition_scheme *76.7 GB disk0
1: Apple_partition_map 31.5 KB disk0s1
2: Apple_Driver43 28.0 KB disk0s2
3: Apple_Driver43 28.0 KB disk0s3
4: Apple_Driver_ATA 28.0 KB disk0s4
5: Apple_Driver_ATA 28.0 KB disk0s5
6: Apple_FWDriver 256.0 KB disk0s6
7: Apple_Driver_IOKit 256.0 KB disk0s7
8: Apple_Patches 256.0 KB disk0s8
9: Apple_HFS Macintosh HD 76.7 GB disk0s9
〜略〜
/dev/disk3
#: type name size identifier
0: UDF Volume *4.3 GB disk3
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diskutil list で DVD-RAM のデバイス名を調べておく。上記は私のPMG4 MDDでの例だが、"/dev/disk3" が DVD-RAM であることが分かる。
- DVD-RAMディスクの詳細情報を見る。
$ diskutil info /dev/disk3
Device Node: /dev/disk3
Device Identifier: disk3
Mount Point: /Volumes/UDF Volume
Volume Name: UDF Volume
File System: UDF
Partition Type:
Bootable: Not bootable
Media Type: DVD-ROM
Protocol: ATAPI
SMART Status: Not Supported
Total Size: 4.3 GB
Free Space: 4.3 GB
Read Only: Yes
Ejectable: Yes
OS 9 Drivers: No
Low Level Format: Not Supported
Drive Type: CD-ROM, CD-R, CD-RW, DVD-ROM, DVD-R, DVD-RW, DVD-RAM, DVD+R, DVD+RW
Media Type: DVD-RAM
Erasable: No
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diskutil info デバイス名 とコマンドを叩くとDVD-RAMディスクの詳細情報を見ることができる。Read Only になっていることが分かる。
- DVD-RAM をリムーバブルディスクとして使用するには HFS+ で初期化する必要がある。
$ diskutil eraseDisk HFS+ ディスク名 OS9Drivers /dev/disk3
Started erase on disk disk3 UDF Volume
Creating Partition Map
5% ..
Formatting Disk
100% ..
Finished erase on disk disk3
Finished partitioning on disk disk3
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"ディスク名" の部分には Finderデスクトップにマウントされた時のディスク名称(例えばMacDVDなど)を入れる。"OS9Drivers" は省略することもできる。省略すると MacOS-9ドライバが書き込まれないので、MacOS-Xでしか使用できないディスクになる。
最後のパラメタ "/dev/disk3" は先に調べた DVD-RAMのデバイス名。間違えないよう充分注意すること。万一、HDDのデバイス名を打ち込んだりするとそのHDDが初期化されて悲しい思いをすることになる。
このようにしてHFS+ として再初期化が完了すると自動的にデスクトップにマウントされる。Finderでディスクの情報を見ると読み/書きが可能になっていることが分かる。
もちろん、アンマウントはディスクをゴミ箱に入れればDVDドライブのトレイが開いて排出されるし、再びトレイに入れれば自動マウントされてデスクトップに現れる。
また、diskutil で見ると、
$ diskutil info /dev/disk3
Device Node: /dev/disk3
Device Identifier: disk3
Mount Point:
Volume Name:
Partition Type: Apple_partition_scheme
Bootable: Not bootable
Media Type: DVD-ROM
Protocol: ATAPI
SMART Status: Not Supported
Total Size: 4.3 GB
Free Space: 0.0 B
Read Only: No
Ejectable: Yes
OS 9 Drivers: Yes
Low Level Format: Not Supported
Drive Type: CD-ROM, CD-R, CD-RW, DVD-ROM, DVD-R, DVD-RW, DVD-RAM, DVD+R, DVD+RW
Media Type: DVD-RAM
Erasable: No
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と Read Only が No になっていることが分かる。
- 一旦この状態になってしまえば、このDVD-RAMディスクはGUI(ディスクユーティリティ)を用いて再初期化、フォーマットが可能。ジャーナリング・ファイルシステムにしようがUNIXファイルシステムにしようが、どうにでも出来る。
以上のことはサラのDVD-RAMだけでなく、パチもんPRIME MEDIAのDVD-RAMでも同様。だが、PRIME MEDIAのDVD-RAMはHFS+に初期化、フォーマットしてもガンとしてウチのHDD,DVDレコーダ(RD-X1)では初期化できる状態にならなかった。
と言うことで、MacOS-9 でブートして初期化することなく MacOS-X環境だけでDVD-RAM 本来の使い方ができるようになりました。
って言うか、このくらいの機能はちゃんとGUI(ディスクユーティリティ)から使えるよう公開してくださいよ。>Apple
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