Darwine
Darwine とは Wine を Mac OS X に移植したものです
Wineとは、Windows API を UNIX, Linux の X-Window上に実装して Windowsアプリケーションを動作させようとするものです。最近、ようやく Ver1.0 がリリースされ、現在の最新版は Ver1.1.0 になっているようです。Darwine は、この Wine を MacOS-X に移植したもので、公式サイトはこちらなのですが、現在は開発、配布が滞っているのか、ダウンロードできるのは Ver0.9.27 という古いもののようです。しかしながら、非公式ビルド版がこちらで配布されており、unstable と書かれてはいますが Wine 1.1.0ベースのものも入手できます。今回、コレを入れてみました。
Darwine自体のインストールは簡単で、DarwineフォルダとTRiXというアプリをアプリケーションフォルダへドラッグドロップするだけ。ですが、このままだとWindowsアプリの日本語メニューなどが表示されないので、日本語フォントのインストールは、OS Xハッキング「6月まで待てない! あの「Wine」を試飲する (1本目)」からの記事を参考にさせていただきました。日本語フォントのインストールは 3本目の記事です。
その結果、このように日本語の表示も問題なくできています。これは "winecfg.exe" なのですが、Wine 1.1.0ベースの物になっていることが分かります。それにしても Windowsアプリの文字描画はアンチエイリアス処理されてないためジャギーが目立ち、Mac OS X に見慣れていると何とも違和感があります。
また、Darwine を配布している同じ方が ies4osx と言う、Darwine を使うことで MacOS X上で動作する Microsoft Internet Explorer を作成するツールも配布しています。これを使って IE6 も動かしてみました。
作成されたIE6は、Darwine がホーム配下に作成するCドライブ(~/.wine/drive_c)とは別に、それ自身のパッケージ内にCドライブを内包しています。そのため、こちらのCドライブにも日本語フォントをインストールするか、先にインストールした日本語フォントへシンボリックリンク(MacOS のエイリアスじゃダメです)を張る必要があります。
このIE6で、ワタシのBLogにアクセスしてみたら、どうやら Windows98 の IE6 に見えているみたいです。
どの程度の性能で Windowsアプリを動かせるのか、ベンチマークプログラムを探してきて計測してみました。Windowsアプリには詳しくないので、これが定番のものなのかどうか分かりませんが・・・
ベンチマーク中にCPUロード率を見ていましたが、8コアあるうちの4コア、つまり CPUひとつ分しか使っていないようですね。しかも使用するコアは固定してなく、ときどき違うコアに移動します。ベンチマークの結果を見ても、だいたい Core2 Quad, Xeon 4コアあたりと同じスコアという感じ。この結果を見る限り、性能的にはネィティブ Windows上での実行と殆ど遜色ないように思えますね。
あとは、どの程度の Windowsアプリが動くか?ですね。ものによっては、アプリのインストール時点で「古いシステムなのでインストールできない」と言われてインストールできなかったり、インストールできても正常に動かない、表示がおかしい等のものもあるようです。しかし、意外と多くのアプリが問題なく動いているようです。
|