SENNHEISER CX300 Black
ビリつき音がしだした iPodヘッドフォンのかわりに
独ゼンハイザー(SENNHEISER)社のヘッドフォン CX300 を買ってみました。そこそこ手頃な値段だったし(iPodより高い物じゃとても買えないよね)、カナル(canal)タイプで遮音性が高いというのが理由。
耳栓のように耳の穴の中に押込むタイプで、様々な耳の形にも合うよう大中小3種類のイヤーフィットリングが付属しています。このイヤーフィットリングはとても柔らかいゴム製で、耳の穴をほぼ完全に塞いで外部の騒音をブロックしてくれます。そのため装着するとき耳の穴の中の空気が抜けにくくて鼓膜が押されるような感じがして、ちょっと不快です。ワタシは大リングだと少し大きめ、中リングだと少し小さいかという微妙なとこですが、大きめの物を使い続けていると痛くなりそうなので中リングにしています。
音質ですが、iPod純正品の白ヘッドフォンから変えてみてビックリ。iPodって実はこんなに豊かな音を出していたのかぁ。それほどまでに差は歴然でした。
人間の耳ってのはオバカなもので、それだけを聞いていると(余程ヒドイのを除けば)別に悪い音とは感じないものなんです。iPod付属のヘッドフォンも、そんなにヒドイ物ではなく普通に聞いている分には問題ないでしょう。カスカスの音に感じるのは主に耳にフィットしていない場合が多くて、イヤーパッド等を使うとかなり改善される事があります。ワタシも今までそのように工夫しながら使っていて特に不満を感じることはなかったのですが・・・
人間の耳は「聞き比べ」に関しては非常に敏感です。iPod純正品とゼンハイザーCX300を比較すると圧倒的なダイナミックレンジの違いに唖然としてしまうと思います。先ず低音の押し出し方が全く違います。これによって音楽の深みがガラッと変わってしまいます。中高音域への延びもよく、かつ分解能もなかなかのもので、今まで聞こえなかった音、例えばホールやスタジオ内の反響音、ボーカルの息づかい、微小なノイズなども聞こえるようになりました。
と言うことで、広音域、広レンジのヘッドフォンなのですが、このような味付けを無理にしてしまうとドンシャリ型と言って、ともすれば嫌みな感じ(丁度、馬鹿みたいにカーステレオの音量を上げて車外にズンズンという低音を響かせている若者が聞いている音)になりがちなんですが、これはギリギリのところで上品さ、自然さを保っています。値段以上の価値はあったと思いますね。
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