絖綛 N@i.jp  昨日:00016999
 今日:00015559
 総計:00037547
keywords
管理者専用
  Post   Add link   Control Panel 































新しいトピック
最新:10/01 12:07


新しいコメント
最新:07/28 16:47






管理人へMAIL

プライバシーポリシー

ホットエアガンを買ったので、故障したMac Proのメモリをリフロー修理してみた

以前からホットエアガン欲しかったのだけど、この新コロ騒ぎで品切れ状態だったのだ


 いまだに使い続けているMac Pro Early 2008。搭載メモリは16GBで、こんな感じ。

 見てのとおり1GBから4GBまでの様々なサイズのメモリ8枚で構成されている。このうち4GB×2枚は2年ほど前に購入した物なのだが、実はそれ以前から4GB×2枚(計8GB)を使っていて、それが故障したために代わりに購入した物だ。故障したときはテレワーク中で、突然カーネルパニックが起きて再起動したらメモリが認識されなくなっていた。その時は仕事で仮想マシン(Parallels DesktopのWindows 10)を使っていたので、いきなり8GBものメモリが失われると結構辛く、かなり焦ったことを覚えている。

 Mac Pro Early 2008のメモリは800MHz DDR2 FB-DIMMという、今となっては古い時代の代物だが、当時は最新の技術で、えらく高価だった。ワタシのMac Pro Early 2008は購入時には1GB×2枚しか載ってなく、値段がこなれて行くのを待ちながら少しづつ増設していったものだ。今では4GB×2枚が¥8,000ほどで購入できるが、そのうち入手できなくなるかもしれない。
 FB-DIMM(Fully Buffered DIMM)は大容量のメモリ(DRAM)へのアクセス性能・効率を改善しようと考えだされたもので、メモリへのアクセスはバッファを介して行うようになっているそうだ。このバッファはかなりの高速で動作するため発熱が激しくて、メモリにしては大きなヒートシンクを必要としていた。当然、消費電力量も多く、製造コストも高い。そのためDDR3メモリの出現で、あっという間に姿を消して行ったのだった。

 なので○諭吉サンを投じて購入した高価なメモリ、壊れたからと言って簡単に捨てられるものではなく、ウチの引き出しの奥にずっと眠っていたのである。
 発熱が激しいPCパーツの故障で多いのは、熱による膨張・収縮による歪みによって基盤にICチップを付けているハンダが劣化してクラックが入ってしまい、回路が切れてしまう症状だ。このような故障の場合、ハンダしなおしてやれば直る可能性がある。リボールとかリフローと言った修理方法だ。まぁ、一般人がなかなかできる修理ではないのだが・・・

 最近になってヒートガンとかホットエアガンという、ハンダを溶かせるほどの高温の空気を吹き出すことのできる工具が割と安価に手に入るようになってきていた。当然ながら中華製なのだが・・・そのような商品を見かける度に、そろそろ一つ買ってみてもいいかな〜って思っていたんだ。そこに新型コロナウイルス。中国から品物が入って来なくなったのだろう。暫く品切れ状態が続き、在庫が復活してからも以前より高い値段が付けられていた。以前の値段を知っていると、それよりも高い値段には手を出しづらいものだ。
 ところが数日ほど前、以前と同程度の値段で購入できるようになっているのに気付き、思わずポチッとしてしまった。それがコレ。

 安価な中華製のホットエアガンだが、レビューも多くて割と良く使われているようだ。実際に使ってみると、意外なほど温度が上がるのが速く、使用中は設定温度をしっかり維持している。ハンドル(ガン)部分の角度を検知しているようで、本体横のフックに掛けると自動的に温度が下がってスタンバイ状態になる。そしてハンドル(ガン)を手に取ると、素早く温度が上がって作業できるようになる。なかなか良く出来ていて使いやすい。

 と言うことで、早速引き出しの奥から壊れた4GB FB-DIMM 2枚を引っ張り出して修理に挑戦してみた。
 ヒートシンクを引き剥がすと、基盤の真ん中にバッファ&コントローラーチップが顔を出す。その左右と基盤裏面にDRAMが並んでいる。発熱でハンダクラックが入るとしたら、真ん中のバッファ&コントローラーチップだろう。ICチップと基盤の間にフラックスを流し込み、設定温度350度、風量4.5で3〜5分ほどチップの上から加熱してみた。フラックスがジリジリ焦げるような音は聞こえたが、ハンダが溶ける温度(*1)に達していたかは分からない(非接触の温度計があると良いのだが)。周辺のDRAMや抵抗などをカプトン(ポリイミド)テープで覆うような保護は特にしていない。その後10分ほど自然冷却し、指で触れる程度にまで冷ましてから無水アルコールで洗浄、熱伝導グリスを塗布してヒートシンクを組み付けた。
 結果は・・・

やった〜復活!いやぁ素人でも道具さえあればリフロー修理できるもんだねぇ。

 ただ、一旦クラックが入ったようなハンダはリフローでは長持ちせず、そのうち同じ症状が出るとも聞く。完全に直したければ、ICチップを基盤から剥がしてリボールする必要があるらしいが、さすがにそこまでは無理。いつまで持つかは分からないが、このまま使えるだけ使おうと思う。


備考(*1):鉛フリーはんだでは約220度。鉛入り共晶はんだはもう少し低くて約190〜200度。


< 過去の記事 [ 7月の Apple,Macintosh リスト ] 新しい記事 >

2020 calendar
7月
1234
567891011
12131415161718
19202122232425
262728293031


掲示板
最新:08/15 17:19


GsBlog was developed by GUSTAV, Copyright(C) 2003, Web Application Factory All Rights Reserved.