Buffalo LS210D
参照:Linkstation LS210Dシリーズ
先のHDD故障の予兆が出たLS-VLから、録画してあった番組を大量にムーブした影響で
番組のムーブ先になったLS-VLの空き容量が非常に厳しい状況になってしまいました。録画内容が空になったLS-VLは筐体がパキパキ割れて行くので予備機として押入れの中にしまってあります。これのHDDを交換して使用することも考えたのですが、昨今の円安でHDDの価格も値上がりしてしまっています。
色々と考えた末、新しくスカパー録画対応NAS・Buffalo LS210Dの中古再生品を買ってみることにしました。容量は3TBです。HDDの新品よりは高いのですが、NAS機能が付いてくると考えれば、お買い得かな?しかし、中古再生品というのが不安ですね。中古のHDDが入っていたら嫌ですものね。まぁ、ここは賭けです。
と言うことでBuffaloダイレクトのBuffShopでLS210D0301の中古再生品を購入しました。基本的にはLS-VLと同様、arm CPUを使ったDebian LinuxベースのNASです。外見から分かる特徴として、LS-VLはHDDを縦置きする形状だったところ、LS210DはHDDを横置きする形状になってます。ファンが無く、その代わり筐体の上下がスリットになっており、HDDの熱による自然対流で冷却する構造になりました。そして、中古再生品とあって
筐体をコジ開けた跡がついていました。まぁこれは仕方ない事です。問題は中身のHDDの状態です。HDDのS.M.A.R.T.状態を確認すべく、先ずは脱獄(rootでsshログイン可能にする)に取り掛かりました。
方法は基本的に以前やったLS-VLへ rootでの sshログインを可能にすると同じなのですが、幾つか異なる箇所がありました。以下はその備忘録です。
- 名称:LinkStation LS210D0301
- ファームウェア:Version 1.61-0.02
1. "acp_commander.jar"を用意する
作業は、これまでと同じ "acp_commander.jar" を用いて行います。これが LS210D でも使えることで内部のファイル構造などを調べたり書き換えたりできるわけで、本当にこのツールには助けられています。
2. rootのパスワードを shadowファイルから削除する
記憶が定かではないのですが、最初見たとき /etc/shadowの中にrootが無かったように思います。もしかしたら、これは必要ないかも。
3. rootのパスワードを新しく設定する
これは今までと同じ。passwdコマンドでrootのパスワードを設定します。
4. rootでの sshログインを許可するよう sshの設定を変更する
ここは変更する /etc/sshd_config ファイル内の記述がLS-VLの場合と若干異なっていました。異なっていた箇所は、LS-VLが
PermitRootLogin no
UsePAM yes
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だったところが、
#PermitRootLogin yes
#UsePAM no
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とコメントアウトしてある形になっていました。そのため、この部分を変更するスクリプトを手直しする必要がありました。
5. ssh デーモンを再起動する
ここが最大の違いで大きくハマッたところです。LS-VLでは、
/etc/init.d/sshd.sh restart
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としていたところ、これではsshdが起動してくれませんでした。(と言うか、もともとsshdが動いていなかった様子。)LS210Dでは、
/etc/init.d/S50sshd start
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とすることで sshdが起動しました。これで rootでsshログインできるようになるのですが、一旦電源をオフ・オンすると、再びsshログインできなくなります。何故ブート時にsshdが起動しないのかを調べたところ、"/etc/init.d/rcS"スクリプトの末尾に sshd を起動しようとしている処理を見つけました。それが以下です。
#Start SSH daemon
/usr/local/sbin/sshd
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ん?起動しようとはしているようだけど、/usr/local/sbin/sshd?ここには sshdが無いのだけど・・・sshdは /usr/sbin/sshd にあるようです。そのため、上記の部分を /usr/sbin/sshd に書き換えて LS210D を再起動したところ、きちんとsshdが起動されるようになりました。
それにしても、これは意図的なものなのか?それともテストしていないのか???
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