熊野古道ツーリング(その5)
馬越峠口〜夜泣き地蔵
登り始めの頃の道は敷き詰められた石の密度が高く、斜度もそれほどでもない。苔むした石畳の両側は良く手入れされた桧の林とシダが茂っている。この辺りは歩きやすいが、徐々に
斜度がキツくなり、道も荒くなってくる。石畳に指す木漏れ日が美しい。などと雰囲気に浸っていられるのも今のうちだったりする。
このような坂道が峠まで延々と続く。ご覧のように他にもハイキングしている人が結構多いのだ。各々自分のペースで登って行く。また反対側から下って来る人もいる。そのような人達とすれ違ったり追い越したりする度、自然と「こんにちは」、「お先に」とか挨拶しあう。何となく連帯感みたいなものがあるのだろう。ワタシは歩くペースが少し他の人より早いようで、何度か「お先に」と言って追越し、途中で写真を撮っている間に追い付かれ、追い抜かれたりという感じで登って行った。
この頃は、まだ構図を考えて撮っているくらいのゆとりはあったようだ。
20分ばかり歩いた頃だろうか、夜泣き地蔵が見えてきた。
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