Raspberry Pi B+ のオーバークロック
どこまでオーバークロックできるか試してみました
ウチのRaspberry Pi B+は既に様々なパッケージがインストールされ、だんだん一人前のサーバにも匹敵するような機能を持ち始めています。そこで問題になるのが、やはりCPUパワー。ARM 700MHzではCPUの能力が足りず、どうしても動作がもっさりと感じる場合が多くなりますね。
しかし、Raspberry Pi B+は raspi-configで簡単に1GHzまでCPUのクロックを上げることができます。そこで、どこまでCPUクロックを上げられるか試してみました。raspi-configで選択できるオーバークロックの設定は、
None | 700MHz ARM | 250MHz core | 400MHz SDRAM | 0 overvolt |
Modest | 800MHz ARM | 250MHz core | 400MHz SDRAM | 0 overvolt |
Medium | 900MHz ARM | 250MHz core | 450MHz SDRAM | 2 overvolt |
Hight | 950MHz ARM | 250MHz core | 450MHz SDRAM | 6 overvolt |
Turbo | 1000MHz ARM | 500MHz core | 600MHz SDRAM | 6 overvolt |
オーバークロックについての詳しい説明はRPiconfigのOverclockingに書かれていました。CPUは700MHz~1GHz、GPUは250MHz~500MHz、SDRAMは400MHz~600MHz、CPU/GPUへの電圧は1.2V~1.35Vの範囲の組み合わせから選択することになるわけですね。これにしたがい "/boot/config.txt" に更に細かく設定することができるそうですが、先ずは、この組み合わせの中から選択してみました。
1) Turbo設定
再起動中にWi-FiアダプタのLEDが点灯しっ放しになり、ハングしました。USBポートからWi-Fiアダプタを抜きEthernetでLANに繋ぎ、電源を再投入したら今度は無事に起動しましたので、早々に設定を戻しました。1GHzは、やはり無理っぽいな。
2) Hight設定
Wi-Fiアダプタを挿した状態でも問題なく起動しました。その後の動作も安定しているようでしたので、そのまま数日24時間運転させていたところ、特に負荷もかけていない深夜に突然止まっていました。pingも通らずsshログインできないし、シスログをRAMディスクに出力しているために再起動後にはシスログも消失してましたので、どんな状態に陥っていたのか不明です。
3) Medium設定
現在の設定です。一週間以上連続稼働していますが、全く問題なしです。この設定にすると、若干動作が速くなったかな?とは感じますが、まだもっさり感は残りますね。この設定で、もう暫く様子を見ようと思います。
この設定でCPUクロックは最高で900MHzになるのですが、常時900MHzになるのではなく負荷によってクロックが上下します。また、負荷が低くなっても700MHzまで下がるのではなく、800MHzまで下がるだけのようです。負荷が軽い時には700MHzまで下げたいという場合は "/boot/config.txt" に設定を記述する必要があるみたいです。ワタシは以下のように書いてみました。
#uncomment to overclock the arm. 700 MHz is the default.
arm_freq_min=700
arm_freq=900
core_freq=250
sdram_freq_min=400
sdram_freq=450
over_voltage_min=0
over_voltage=2
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このようにしたところ、CPUのクロック周波数は以下のように700MHz~900MHzの間で上下するようになりました。
またCPUの温度も以下のように安定しており、これなら特別な熱対策は必要ないかと思います。
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