QuickIRユーザーズガイド Copyright(C) 2015-2017 N@i (Yoshihiro Naito) |
本文書では、以下のOS(オペレーティングシステム)を次のように略記しています。
修正履歴表 | ||
版数 | 日付 | 修正内容 |
---|---|---|
第1版 | 2016/02/28 | 初版を執筆 |
第1.1版 | 2016/02/28 | ・記述の不統一を修正。 ・「4.2 起動、終了方法」の記述誤りを修正。(「6.2.1 準備」→「4.1 準備」) ・商標の表記に Debian が漏れていたのを修正。 |
第1.2版 | 2016/03/06 | ・付録(Appendix A)を追加。 ・赤外線信号名の変更に失敗した原因・対処に、新しい赤外線信号名と同名の赤外線信号名が既にあるケースを追加。 ・リモコンフォルダの作成に失敗した原因・対処に、同名のリモコンフォルダが既にあるケースを追加。 ・リモコンフォルダ名の変更が失敗した原因・対処に、新フォルダ名と同名のリモコンフォルダが既にあるケースを追加。 |
第2版 | 2016/03/12 | コンテキストメニュー機能の追加。 |
第2.1版 | 2016/03/17 | コンテキストメニューの取り消し方法を追加。 |
第2.2版 | 2016/03/18 | 「4.3.11 警告、エラーメッセージ」に、『IRKitデバイスが見つかりません。』エラーメッセージを追加。 |
第2.3版 | 2016/10/23 | macOS 10.12 Sierra のリリースにより「Mac OS X」の表記を「Mac OS」に変更。 |
第2.4版 | 2016/11/19 | cx_Freeze 5.0に対応。 |
第2.5版 | 2017/02/04 | ・複数のIRKitデバイスに対応。 ・Python3.6での動作確認。 |
本文書では QuickIRの使用方法について説明しています。本文書をお読みになる前に"readme.txt"
の方を先にお読みいただくよう、お願いします。本文書だけでは QuickIR を動作させることはできず、"readme.txt"
に記述されている「2.動作条件(必須ソフトウェア)」の環境を整える必要があります。また、"readme.txt"
では QuickIRの概要、ライセンス、免責条項などの重要な項目について記述しています。
本文書では、Raspberry Pi(ラズベリーパイ)、Raspbianを含むLinux、Mac OSや、Windowsに関する知識があることを前程に記述している箇所があります。
Python 3がインストールされているディレクトリにPATHを通しておきます。(PATH環境変数に、Python 3がインストールされているディレクトリパス名を追加します。)
例えば、"/usr/local/bin"
に"python3"
がインストールされている場合は、ターミナルから、
|
と入力するか、"~/.bashrc"
等に記述します。上記は bash の場合の例ですので、他の shell や Windows をお使いの場合は、それぞれのPATH環境変数の設定方法にしたがって Python 3 がインストールされているディレクトリにPATHを通してください。
CUI(コマンド)として使用する場合は"QuickIR/irkit.py"
を使います。仕様を以下に示します。
|
|
UNIX系OSの場合は、ホームディレクトリに"QuickIR/irkit.py"
を置いている場合を想定しています。Windowsの場合は、Cドライブ直下に"QuickIR¥irkit.py"
を置いている場合を想定しています。異なる場所に置いている場合は、適宜実際の"QuickIR/irkit.py"
または"QuickIR¥irkit.py"
のパス名に置き換えてお読みください。
以後の説明では UNIX系OSの場合を例として示しています。
サブコマンドには以下を指定することができます。(括弧内はサブコマンドの別名です。)
IRKitが最後に受信した赤外線信号を取得して保存します。パラメタには"~/.irkit.d/signales"
ディレクトリ配下に保存する赤外線信号名を指定します。実際に保存されるファイルは、指定した赤外線信号名に".json"
という拡張子が付いたファイル名になります。
例1:
|
IRKitデバイスが最後に受信した赤外線信号を"~/.irkit.d/signals/暖房オン.json"
ファイルに保存します。
例2:
|
先に"~/.irkit.d/signals/"
配下に、リモコン名のディレクトリ「エアコン」を作成しておき、作成したディレクトリ配下に"暖房オン.json"ファイルを保存します。
get (read)サブコマンドには"-a|--address"
サブオプションを指定することができます。"-a|--address"
サブオプションはパラメタとして1つのIPアドレスとポート番号の組を持ちます。IPアドレスとポート番号は半角の「:」で区切って指定します。「:」以降のポート番号は省略可能で、ポート番号の省略値は80です。(とは言え、IRKitではポート番号は常に80でなければならないので、実際にポート番号を指定することはないでしょう。)
IPアドレス、ポート番号には赤外線信号を取得したい IRKitデバイスのIPアドレス、ポート番号を指定します。
"-a|--address"
サブオプション省略時には、LAN内を検索して見つかったIRKitデバイスに対して、または以前に"QuickIR/irkit.py"
が作成した設定ファイル内に保存されているIRKitデバイスに対して、順番に赤外線信号の取得を試みます。
例3:
|
IPアドレス"192.168.0.6"
のIRKitデバイスが最後に受信した赤外線信号を、"~/.irkit.d/signals/暖房オン.json"
ファイルに保存します。
また、"-h|--help"
サブオプションを指定すると、get (read)サブコマンドの簡単な使用方法を表示します。
例4:
|
保存してある赤外線信号をIRKitから送信します。パラメタには"~/.irkit.d/signales"
ディレクトリ配下に保存されている赤外線信号名を指定します。このとき".json"
拡張子は付けないようにしてください。
例1:
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"~/.irkit.d/signals"
配下の"暖房オン.json"
ファイルに保存されている赤外線信号をIRKitから送信します。
例2:
|
"~/.irkit.d/signals/エアコン/暖房オン.json"
ファイルに保存されている赤外線信号をIRKitから送信します。
post (send)サブコマンドも、get (read)サブコマンドと同様"-a|--address"
サブオプションを指定することができます。"-a|--address"
サブオプションのパラメタはget (read)サブコマンドの場合と同じで、パラメタで指定されたIPアドレス、ポート番号のIRKitデバイスから送信します。
"-a|--address"
サブオプション省略時には、指定した赤外線信号ファイル内に保存されているIRKitデバイス(すなはち赤外線信号を受信、保存した際のIRKitデバイス)から送信します。
例3:
|
"~/.irkit.d/signals/暖房オン.json"
ファイルに保存されている赤外線信号を、IPアドレス"192.168.0.6"
のIRKitデバイスから送信します。
また、"-h|--help"
サブオプションを指定すると、get (read)サブコマンドと同様、post (send)サブコマンドの簡単な使用方法を表示します。
例4:
|
保存してある赤外線信号ファイルの内容を表示します。パラメタには"~/.irkit.d/signales"
ディレクトリ配下に保存されている赤外線信号名を指定します。このとき".json"
拡張子は付けないようにしてください。
show サブコマンドには"-a|--address"
サブオプションを指定することはできません。
例1:
|
"~/.irkit.d/signals"
配下の"暖房オン.json"
ファイルに保存されている赤外線信号の内容が標準出力に出力されます。
また、"-h|--help"
サブオプションを指定すると、get, postサブコマンドと同様に showサブコマンドの簡単な使用方法を表示します。
例2:
|
保存してある赤外線信号ファイルの一覧を表示します。パラメタはありません。また、"-a|--address"
サブオプションも指定できません。
例:
|
なるべく表示がシンプルになるよう、"~/.irkit.d/signals"
ディレクトリや".json"
拡張子は省いています。(先頭の"/"
の前の"~/.irkit.d/signals"
と赤外線ファイル名末尾の".json"
が省略されていますが、後述する -V, --verbose オプションを指定すると省略することなく全てのパス名が表示されるようになります。)
"-h|--help"
サブオプションを指定すると、listサブコマンドの簡単な使用方法を表示します。
保存してある赤外線信号名を変更します。パラメタには旧赤外線信号名と新赤外線信号名を指定します。
例:
|
"-h|--help"
サブオプションを指定すると、rename (replace)サブコマンドの簡単な使用方法を表示します。
保存してある赤外線信号名を削除します。パラメタには赤外線信号名を指定します。
例:
|
"-h|--help"
サブオプションを指定すると、delete (remove)サブコマンドの簡単な使用方法を表示します。
LAN内のIRKitデバイスを検索して、設定ファイル内に保存されているIRKitデバイス一覧を更新します。パラメタはありません。IRKitを追加した際には、本コマンドを実行してください。
例:
|
LAN内のIRKitデバイスを検索して、見つかったIRKitデバイスの一覧を表示します。パラメタはありません。
例:
|
オプションには以下を指定することができます。
"QuickIR/irkit.py"
の簡単な使用方法を表示します。
例:
|
"QuickIR/irkit.py"
のバージョン番号を表示します。
例:
|
"QuickIR/irkit.py"
が少し冗長なメッセージ、情報を表示するようになります。
例1:
|
送信したIRKitデバイスに関する情報や、赤外線信号(".json"
ファイル)の内容が表示されます。
|
保存されている赤外線信号のファイル名がフルパスで表示されるようになります。
QuickIR は、実のところ「3. CUIとして使用する」で説明した"QuickIR/irkit.py"
のGUIフロントエンドにすぎません。実際にIRKitデバイスとやり取りしたり、赤外線信号ファイルを操作する処理は"QuickIR/irkit.py"
の機能を呼び出すことで実現しています。
更に言えば、QuickIR から"QuickIR/irkit.py"
の全ての機能が使用できるわけでもありません。良く使う機能をGUIから使用できるようにしたものが QuickIR だと思ってください。
Mac OSの場合、少しだけ準備が必要になります。
Mac OS に Python 3 をインストールすると、アプリケーションフォルダ配下に "Python 3.5" と言った名前のフォルダがあり、その中に"Python Launcher"
というアプリがあります。これをダブルクリックして起動します。
"Python Launcher"
メニューの"Preferences..."
を選択して初期設定ダイアログ(Preferencesウィンドウ)を表示させます。
Setting for file type: Python Script
Interpreter: /usr/local/bin/python3
Allow override with #! in script:
チェックを外すRun in a Terminal window:
チェックを外すその他のオプション設定は任意です(が、何もチェックしていない状態にしておく事を推奨します)。
".py"
拡張子ファイルを"Python Launcher"
で開くよう関連付ける。"QuickIR/QuickIR.py"
ファイルをFinderで選択し、「ファイルメニュー」の「情報を見る」メニュー項目を選択する。
"Python Launcher"
を選択する。
QuickIRを起動するには次の2つの方法があります。
"QuickIR/QuickIR.py"
を実行する。
|
"QuickIR/QuickIR.py"
ファイルをダブルクリックする。QuickIRの「ファイル(F)」メニューから「QuickIR終了」メニュー項目を選択します。このメニュー項目には以下のキーボードショートカットが割り付けてありますので、ショートカットキーを押下することで終了させることもできます。
また画面(メインウィンドウ)のクローズボックスをクリックすることでも終了させることができます。
QuickIRを最初に起動したときの画面(メインウィンドウ)を以下に示します。以下はRaspberry Pi (Raspbian)での画面です。
画面(メインウィンドウ)は上から、
の4つで構成されています。(Mac OSの場合、メニューバーはディスプレイ最上部になります。)
タイトルバーには QuickIRという名称や、クローズボックス、最大化・最小化ボタンが並んでいます。この部分はOSによって異なりますので、それぞれのOSの操作方法にしたがってください。
メニューバーでは、メニュー項目を選択することで QuickIR が行う操作(処理)を呼び出します。その下のツールバーでは、メニューバーの中の良く使う機能をアイコンのボタンから呼び出せるようになっています。
画面(メインウィンドウ)の一番大きな面積を占めているツリービューには、"~/.irkit.d/signals"
配下のディレクトリ構造と赤外線信号ファイル名(".json"
拡張子は省かれます)が表示されます。ツリービューの右側にはスクロールバーが、右下にはリサイズボックスがあります。
初回起動時には、ツリービューのリモコンには"/"
だけが表示されています。実際には、この"/"
が"~/.irkit.d/signals"
ディレクトリを示しています。(赤外線信号を保存する QuickIR の「ルート」ディレクトリであると思ってください。)このツリービュー内にリモコンフォルダを作成し、その中に赤外線信号ファイルを保存していきます。今は初回起動後ですから、まだツリービュー内には何も作成されていませんが、"~/.irkit.d/signals"
(ルート)ディレクトリは既に作成されています。
QuickIRを初めて起動したときや、IRKitを追加したときには、先ず環境設定を行ってください。環境設定を行うには、「ファイル(F)」メニューの「環境設定...」メニュー項目を選択してください。
Mac OSの場合はCommand+,
キーボードショートカットを押下することでも「環境設定...」メニュー項目を選択することができます。
以下のような環境設定のダイアログが表示されますので、「Update」ボタンをクリックします。
QuickIRがネットワーク内を検索し、見つかったIRKitデバイスの一覧が表示されます。検索には少し時間がかかります。
もしIRKitが見つからなかったり、接続されているはずのIRKitが一覧に表示されなかった場合には、再度「Update」ボタンをクリックして検索させてください。すべてのIRKitが一覧に表示されたら、クローズボックスをクリックして環境設定のダイアログを閉じてください。
いくつかの学習型リモコン装置では、エアコンなどの長い赤外線信号には対応できていない事があるのですが、IRKitデバイスではエアコンを含む殆どのリモコンの赤外線信号を受信、保存することができます。そこで、例としてエアコンの赤外線信号を保存させていこうと思います。
赤外線信号の内容は"~/.irkit.d/signals"
配下に".json"
拡張子のファイルとして保存されます。"~/.irkit.d/signals"
に直に保存しても良いのですが、保存する赤外線信号が多くなると目的の赤外線信号を見つけるのが難しくなります。そこでリモコン毎にフォルダを作成して、その配下に赤外線信号ファイルを保存していこうと思います。
リモコンフォルダを作成するには、次の3つの方法があります。
Shift+Ctrl+N
(Mac OSの場合はCommand+Ctrl+N
)キーボードショートカットを押下することでも「リモコンフォルダ作成(N)...」メニュー項目を選択することができます。
以下の新規フォルダ名を入力するダイアログが表示されますので、入力欄に作成したいリモコンフォルダ名を入力して「OK」ボタンをクリックします。
リモコンフォルダ名はフォルダ名として使用可能な半角英数字、記号や全角文字(日本語など)を入力してください。ただし、先頭文字が半角の'.'
(ドット)、'/'
(スラッシュ)、'\'
(バックスラッシュ、または¥)のフォルダ名は使用できません。フォルダ作成が正常に行われるとツリービュー内にリモコンフォルダが追加、表示されます。
次にエアコンのリモコンの赤外線信号を、先ほど作成した"Air-con"
フォルダに保存していきます。エアコンのリモコンをIRKitに向けてリモコンのボタンを押し、IRKitの青色LEDが点滅したことを確認してください。これでIRKitが受信した赤外線信号を記憶している状態になっていますので、これを QuickIRで赤外線信号ファイルとして保存します。
保存した赤外線信号は、受信したIRKitからしか送信することができません。複数のIRKitがある場合は、後で送信したいIRKitだけに受信させるように注意してください。特に複数台のIRKitを近くに置いている場合、同じリモコンの赤外線信号を複数のIRKitが受信してしまうことがあります。その場合、どちらのIRKitの赤外線信号が保存されるか分かりません。
赤外線信号をファイルに保存するには、次の3つの方法があります。
Ctrl+S
(Mac OSの場合はCommand+S
)キーボードショートカットを押下することでも「IR信号保存(S)...」メニュー項目を選択することができます。
以下のようなダイアログが表示されますので、保存先のフォルダを選択し、入力欄に赤外線信号名を入力して「Save」ボタンをクリックします。
赤外線信号名はファイル名として使用可能な半角英数字、記号や全角文字(日本語など)を入力してください。ただし、先頭文字が半角の'.'
(ドット)、'/'
(スラッシュ)、'\'
(バックスラッシュ、または¥)のファイル名は使用できません。正常に赤外線信号ファイルが作成されると、ツリービューの"Air-con"
フォルダ配下に赤外線信号名が追加、表示されます。
同じ手順を繰り返してリモコンの各ボタンの赤外線信号を保存していきます。
次は保存した赤外線信号を IRKit から送信してみましょう。赤外線信号を送信するには、次の5つの方法があります。
Ctrl+P
(Mac OSの場合はCommand+P
)キーボードショートカットを押下することでも「IR信号送信(P)」メニュー項目を選択することができます。
赤外線信号は、それを保存したときに受信したIRKitからのみ送信されます。正常に赤外線信号が送信されると以下のダイアログが表示されますので「OK」ボタンをクリックします。
リモコンフォルダ名を変更するには、次の3つの方法があります。
Shift+Ctrl+R
(Mac OSの場合はCommand+Ctrl+R
)キーボードショートカットを押下することでも「リモコンフォルダ名変更(R)...」メニュー項目を選択することができます。
新規にリモコンフォルダを作成する際と同じようなダイアログが表示されます。入力欄には現在のフォルダ名が入力された状態になっていますので、新しいリモコンフォルダ名に変更して「OK」ボタンをクリックします。
保存されている赤外線信号ファイルの名前を変更するには、次の3つの方法があります。
Ctrl+R
(Mac OSの場合はCommand+R
)キーボードショートカットを押下することでも「IR信号名変更(R)...」メニュー項目を選択することができます。
赤外線信号を保存する際と同じようなダイアログが表示されます。入力欄には現在の赤外線信号名が入力された状態になっていますので、新しい赤外線信号名に変更して「Rename」ボタンをクリックします。
不要になったリモコンフォルダを削除するには、次の3つの方法があります。
リモコンフォルダを削除するためには、そのフォルダ配下に保存されている赤外線信号ファイルも一緒に削除する必要があるので、本当に削除しても良いか確認するダイアログが表示されます。
削除しても良い場合は「Yes」ボタンをクリックします。
不要になった赤外線信号ファイルを削除するには、次の3つの方法があります。
本当に削除しても良いか確認するダイアログが表示されます。
削除しても良い場合は「Yes」ボタンをクリックします。
標準状態ではリモコンフォルダに保存されている全ての赤外線信号名が表示されています(リモコンフォルダが「開いた」状態になっています)ので、保存されている赤外線信号が多くなると目的の赤外線信号を探し出すのが難しくなってきます。そのような場合は、リモコンフォルダの左側にある三角のアイコンをクリックすることでフォルダを「閉じる」ことができます。目的のリモコン以外のフォルダ表示を閉じることにより、目的の赤外線信号に辿り着きやすくなります。
赤外線信号を保存する際に、"/"
(「ルート」フォルダ)に保存したり間違ったリモコンフォルダに保存してしまったなどで、赤外線信号の保存先フォルダを変更したくなることがあります。そのような場合は、移動したい赤外線信号名をクリックして選択したまま移動先のフォルダまでドラッグしてマウスボタンを離して(ドロップ)してください。
「ヘルプ(H)」メニューには以下の2つのメニュー項目があります。
「ヘルプ(H)...」メニュー項目では QuickIRの簡単な使用方法が表示されます。
「QuickIRについて(A)...」メニュー項目では QuickIRのバージョン番号や著作権などが表示されます。
QuickIRが出力する確認、警告、エラーメッセージと、考えられる原因とその対処について記載します。
"ABC"
という名前の赤外線信号を"/"
(「ルート」ディレクトリ)配下に移動しようとした際に、既に"ABC"
という名前のリモコンフォルダがあった場合に出力されます。または、移動先のリモコンフォルダの配下に手作業で"ABC"
という名前のフォルダが作成されている可能があります。"~/.irkit.d/signals"
配下のリモコンフォルダのパーミッション(書き込み権)を手作業で変更しないようにしてください。手作業でリモコンフォルダの書き込み権を削除していた場合は、書き込み権を付けてください。"IR-Signal"
と同名の赤外線信号ファイルがありました。"IR-Signal"
の名前の赤外線信号ファイルがあります。保存処理を続行すると、既にある赤外線信号ファイルが上書きされてしまうため、同じ赤外線信号名での保存は抑止しています。"IR-Signal"
の赤外線信号ファイルの IRKit からの送信に失敗しました。"IR-Signal"
赤外線信号ファイルを読み込み権がない状態にした、"IR-Signal"
赤外線信号ファイルが破損している、QuickIR起動後に手作業で赤外線信号ファイル名を変更・削除した、または IRKitとの通信でエラーが発生などが考えられます。"IR-Signal"
の赤外線信号ファイルを削除します。"IR-Signal"
の赤外線信号ファイルを削除しても良い場合には「Yes」ボタンを、削除しない場合には「No」ボタンをクリックします。'.'
(ドット)、'/'
(スラッシュ)、'\'
(バックスラッシュ、または¥)から始まるフォルダ名を入力しています。'.'
(ドット)、'/'
(スラッシュ)、'\'
(バックスラッシュ、または¥)のないリモコンフォルダ名入力してください。"~/.irkit.d/siganls"
ディレクトリに書き込み権がない、またはフォルダ名として使用できない文字を含んでいるリモコンフォルダ名を指定した可能性があります。"~/.irkit.d/siganls"
ディレクトリのパーミッション(書き込み権)を手作業で変更しないようにしてください。手作業で"~/.irkit.d/siganls"
ディレクトリの書き込み権を削除していた場合は、書き込み権を付けてください。'/'
(「ルート」ディレクトリ)の名前は変更できません。'/'
(「ルート」ディレクトリ)を選択した状態でリモコンフォルダ名の変更を行おうとしました。'/'
(「ルート」ディレクトリ)の名前を変更することはできません。'.'
(ドット)、'/'
(スラッシュ)、'\'
(バックスラッシュ、または¥)から始まるフォルダ名を入力しています。'.'
(ドット)、'/'
(スラッシュ)、'\'
(バックスラッシュ、または¥)のないリモコンフォルダ名を指定してください。"~/.irkit.d/siganls"
ディレクトリ、またはリモコンフォルダに書き込み権がない、またはフォルダ名として使用できない文字を含んでいるリモコンフォルダ名を指定した可能性があります。"~/.irkit.d/siganls"
ディレクトリやリモコンフォルダのパーミッション(書き込み権)を手作業で変更しないようにしてください。手作業で"~/.irkit.d/siganls"
ディレクトリ、リモコンフォルダの書き込み権を削除していた場合は、書き込み権を付けてください。'/'
(「ルート」ディレクトリ)は削除できません。または、リモコンフォルダの削除が失敗しました。'/'
(「ルート」ディレクトリ)を選択した状態でリモコンフォルダ名の削除を行おうとしました。または、"~/.irkit.d/siganls"
ディレクトリ、またはリモコンフォルダに書き込み権がないため、リモコンフォルダの削除ができませんでした。'/'
(「ルート」ディレクトリ)は削除することができません。"~/.irkit.d/siganls"
ディレクトリやリモコンフォルダのパーミッション(書き込み権)は手作業で変更しないようにしてください。手作業で"~/.irkit.d/siganls"
ディレクトリ、リモコンフォルダの書き込み権を削除していた場合は、書き込み権を付けてください。"Remote Folder"
リモコンフォルダを削除します。その際、リモコンフォルダ配下に保存されている赤外線信号ファイルも削除されます。"Remote Folder"
のリモコンフォルダを削除しても良い場合には「Yes」ボタンを、削除しない場合には「No」ボタンをクリックします。IRLauncher は IRKitの作者さんが作成された、Mac OS から IRKitを操作するメニュー常駐型のアプリケーションです。IRLauncher は以下の URLから入手できます。(本文書執筆時の最新版は Ver.0.3.1)
QuickIRの赤外線データを保存するディレクトリ構造やファイルの構造は意図的に IRLauncherと合わせています。これまで何度も出て来ました "~/.irkit.d/signals"
配下のディレクトリ構造や、そこに保存される赤外線信号ファイル(".json"
ファイル)の内容も、できるだけ互換性があるよう配慮しています(が、残念ながら完全ではありません)。
IRLauncher は、ホームディレクトリ直下に ".irkit.d"
という不可視ディレクトリを作成し、その配下に赤外線信号ファイルを保存しています。
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IRLauncher ではメニューから簡単に赤外線信号を選び IRKitから送信することができます。キーボードショートカット一発で送信したり、他アプリと連携することもできる優れたアプリです。ですが、残念ながら保存した赤外線信号はメニュー項目にずらっと表示されるのみで、保存している赤外線信号の数が多くなってもリモコン毎に分けた階層メニュー構造にすることはできません。また、動作OSは Mac OS のみになります。
QuickIR は、IRLauncher のディレクトリや赤外線信号ファイルの構造と互換性を取ることで、IRLauncher で保存した赤外線信号ファイルをそのまま使用し、かつ簡単にリモコンフォルダの階層分けができるようにすることで、IRLauncher からの移行を容易にしています。QuickIR のディレクトリ構造は以下のようになります。
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QuickIRで保存した赤外線信号ファイルも、"~/.irkid.d/signals"
直下に置けば、IRLauncher から送信することができます。ただし、リモコンフォルダ配下に置かれた赤外線信号ファイルは IRLauncher からはアクセスできなくなります。
また、QuickIR は Python 3で記述されているため、基本的に Python 3が動作する環境であれば何処でも動作するものと考えられます。QuickIR は主に Mac OS 10.9.5 (Maveriks)上で作成し、Raspberry Pi2 (Wheezy)で動作確認するというスタイルで開発しています。また、仮想マシン上の Windows 10 (試用版)でも簡単な動作確認を行っています。
例えば、Mac OS の IRLauncher から Raspberry Pi や Windowsに移行する場合、Mac OS のホームディレクトリにある"~/.irkid.d"
を、そのまま Raspberry Pi や Windows のホームディレクトリ配下にコピーすれば、すぐに QuickIRで使用できるようになります。
QuickIR を py2app で Macのアプリケーションにしてみた
QuickIR を cx_Freeze で Windows の EXEファイルにしてみた(3)