sleepyhead(5)
統計情報と概要の表示
前回までで自分のプロフィールの入力とSDカードからのデータ読み込みができたはず。ちなみに、自分のプロフィールを修正したければ、「ファイル」メニューから「Edit Profile」を選択すれば初回起動時の要領で修正することができる。二度目からの起動時には以下のようなダイアログが出て、自分のプロフィールを選択する事になる。
プロフィールは複数登録することもできるので、登録した人数分のデータを管理、解析することも可能になっているようだ。
SDカードからデータを読み込ませたら、先ず「Statistics」を見てみよう。これは統計情報の表示。すなはち記録されている全データ、または一定期間のデータを集計し、平均値にして全体を俯瞰するようなものだ。以下はワタシの今日までの統計情報だ。
それぞれどういう意味の数値なのか全部は分からないが、主に見るのはやはりAHI(低呼吸/無呼吸指数)だろう。睡眠時に低呼吸/無呼吸状態が1時間あたり何回発生したかを示す値で、これを5以下にする事が目安とされている。ワタシの場合、ここ1ヵ月(Last 30 Days)のAHI値は0.76と良好な値である。1晩あたりのCPAP使用の平均時間(Hours per Night)も7時間26分と、十分な時間装着していながら無呼吸回数が少ないと言うことになる。また、CPAP機器の送風空気圧の平均値(Average Pressure)は 8.91cmH2Oである。今は最高で10cmH2Oまで空気圧が上がる設定になっているので、これを見れば空気圧は今の設定で十分と言うことになる。
統計情報はそんな具合に情報を読み取れば良いわけで、ワタシのかかりつけ医も同じように見ているようだった。
次は画面右側のボタンをクリックしてOverviewのグラフを見てみる。Overviewは概要をグラフ化して表示してくれる。
これは日を横軸に、その日の値を縦軸にグラフ化している。上はワタシの1月のグラフ。これも主に見るのはAHI値だろう。
AHI値はCA, OA, Hの積み上げ棒グラフになっている。各々の意味は、
- CA:気道開存無呼吸。気道は開いているが呼吸が停止している状態のことらしい。
- OA:気道閉塞無呼吸。舌が気道に落ち込む等で完全に気道が塞がって呼吸が停止している状態のことらしい。
- H:低呼吸。平均気流と比較して約40〜79%に低下した状態のことらしい。
と言う具合に、無呼吸と言っても完全に気道が塞がって空気が通らなくなっているだけでなく、脳の呼吸中枢からの指令が来なくなっていたり、呼吸が浅くなっていたりと、様々なパターンがあるようだ。ワタシの場合も3種類の低呼吸/無呼吸が起きているが、多い日でもAHI値は2で、0.2ぐらいに少ない日もある。ちなみに全く縦棒グラフが無い日は風邪のためにCPAPを使わずに寝た日だろう。
AHIの下の Session Timesは、何時から何時までCPAPを使用したかを現しているグラフ。就寝時刻はほぼ一定なのだが、夜中に目が覚めてしまってマスクを外してしまった日もあり、そんな日はグラフが短い。だいたい2時〜3時頃に目を覚ましてしまう事が多いので、そのあたりの時刻でグラフが切れている。目が覚める事がなければ、午後11時頃から午前6時頃まで使用している事が分かる。
次のPressureは空気圧だな。今は4〜10cmH2Oに設定されているが、最高空気圧の10cmH2Oまで上がった日もあれば、8.4cmH2O程度までしか上がらなかった日もある。空気圧は低い方が身体への負担は少ないと言うので、このような低圧波形は良い事なのだそうな。まぁ、殆どの日が最高圧まで上がっているようではあるが。
Overviewには、この下にもっと様々なグラフがあるのだが、こんな具合に情報を読み取っていけば良いのではないかと思う。実際、病院で医者にPC画面を見せられて説明を受けるのは、このあたりのグラフまでだ。
医者も全部を詳細に見ているわけでもないだろうし、いちいちグラフの意味や睡眠の状態を詳しく説明してはくれない。(むしろ、CPAP機器を貸し出してくれているメーカーの人の方が、詳しく説明・分析してくれたりする。)
ここから先は、日毎のデータを見て、その日の睡眠状態がどうだったのか、寝ている間に何が起こっていたのかを詳しく見て行くことになる。
[続く]
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