CPAP(DreamStation)の最高治療圧を変更してみた
良い子は決してマネしないように
ちなみに以前使用していたREMstarでは最高治療圧は10.0cmH2Oに設定されていたので、これまでの倍高い治療圧まで空気を送り込める設定になっている事になる。治療圧を無闇に上げるのは決して良いことではなく、通常はお医者さんがAHI値を見てSDカードに値を書き込むことで設定・調整する。この設定値を変更することは医療行為にあたるので、患者が勝手に変更してはいけないし、出来ないようにロックが掛けられている。しかし、今回はレンタル会社の方で設定して送って来た時点で以前の倍の値に設定されていたわけなので、これはどうしたものか。
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について、やはり以前の倍の最高治療圧はマズかろうと考え、CPAP(DreamStation)の設定を変更することにした。なお、CPAPの設定変更は医療行為にあたり、患者が勝手に設定変更することは医師法などに抵触する可能性が高いので、医師の指導・指示なく行わないようにしていただきたい。今回は、あくまで機種変更に伴って以前の(またはそれに近い)設定値に変更する措置であると考えていただきたい。
最高治療圧は、ここまで空気を送り出す圧力を上げる事が可能という値のことである。この値が小さければ閉塞した気道を開けることができないし、かと言ってあまり高いと無理やり空気を送り込まれるわけなのだから身体に負担がかかる。極端な場合これが原因で覚醒してしまう事もあろう。無呼吸によって無意識に身体が覚醒状態になって充分な休息が取れなくなるのを防ぎたいのに、完全に覚醒するようでは意味がない。
そこで重要になるのが、睡眠中にどこまで空気圧が上がったかだけでなく、無呼吸が頻発するような状態のときに、どの程度の空気圧であれば無呼吸の頻発を抑えられるかだと思われる。これは一晩のAHI値を見ているだけでは判らない。SleepyHeadのように、睡眠中の状態をグラフ(可視)化して見なければ判断できないだろう。
自分の場合、最高治療圧が20cmH2Oに設定されていても12.0cmH2O付近にまでしか上昇しなかった事や、短時間の頻発無呼吸についてもその間のAHI値が5程度であった事から、最高治療圧は12.0cmH2Oで充分であろうと考えた。
先ずCPAP(DreamStation)を医療従事者モードにする(具体的な方法については明かせない)。医療従事者モードにすると、このようにさまざまな設定変更が可能になる。
「治療設定」を選択すると、その中に最低/最高治療圧の設定がある。自分に送られてきたDreamStationは、このように「最大圧」が20cmH2Oに設定されていたというわけだ。これを(ダイアルボタンを押して)選択すると、
最高治療圧を変更することができるので、ダイアルを回して12.0cmH2Oに下げて設定した。
参考までに、その他の設定可能な項目はこんな感じ。結構色々な設定項目があり、ロックが掛けられていたり機能がオフに設定されている項目も多い。
「マスクフィットチェック」機能くらいはオンにしておいてくれても良いように思うのだが・・・各項目の設定値の詳細についてはマニュアルが無いため、良く判らないものも多い。判らないまま適当にいじるのは危険なので、そのような項目は決して変更しないように。
こうして最高治療圧を12.0cmH2Oに設定した後に SleepyHeadで空気圧を見たところ、
きちんと12.0cmH2Oに抑えられており、概ねその範囲内で動作していることが判る。12/26のみ設定上限値の12.0cmH2Oまで上昇していたが、これは無呼吸によるものではなくマスクがズレたか何かで空気漏れ(リーク)が起きていたようだ。
最大空気圧まで上昇した時(赤枠)の無呼吸は1回だけ。空気圧を上げる原因になるようなイベントはFL(Flow Limitation:気道狭窄による気流制限)だろうが頻発しているわけではないし、むしろ空気圧上昇に伴ってLeak Rate(空気漏れ率)も上昇している事から、これが原因で暫く空気圧が上限値まで上がり続けていたと考えるのが自然かと。
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