XJR400RのヘッドライトをLED化したい
ワタシのYAMAHA XJR400Rのヘッドライトが暗いのです
早いものでXJR400Rを購入してもう12年以上になります。その間、病気をしたり色々あって、あまり乗ってあげられなかったのですが、先頃冬眠から起して洗車と軽整備をしてオイル、前後タイヤ交換をしてあげました。すると俄然バイク熱が復活し、色々と手を入れてあげたくなったのです。
10年超えのご老体ですから、少しガタは来ているものの、走行距離がそれほどでもない事もあり、完全オーバーホールが必要な状態でもありません。そこで先ずは不満点の改善からと言うことにしました。
不満点と言っても、それほど多いわけでもなく、強いて言うならば、
- 冷却時のエンジン始動性が悪く、始動後暫くはフケが悪い
まぁ空冷エンジンですし、エンジンが温まるまでフケが悪いのは購入時からですから、こんなモンでしょう。
- ヘッドライトが暗い
コイツも購入時からですが、まぁ夜間は殆ど走ることはありませんから問題は無いって言えば無いのですが、ハッキリ言って「これでよく車検通るな」って言うくらいの光量です。
という事で、始動直後のエンジンのフケの悪さは自分ではどーしようもないので、ヘッドライトを明るくしてやろうと思います。
XJR400Rのヘッドライトはハロゲンバルブです。こいつを明るくするには、以下の三択になります。
- ハロゲンバルブを明るいタイプの物に交換する
同じ消費電力で、光量が多い、あるいは色温度が高いものに交換する。またはハイワッテージのハロゲンバルブに交換して、点灯回路をリレー式にする。
実はハイワッテージのハロゲンバルブやリレー等は幾つか持っているのだが、バイクに配線するとなると色々面倒だし、バッテリー上がりが発生する不安もある。
- HIDに交換する
ヘッドライトをHID化する。HIDは高価だが、現時点では最も明るくすることができよう。ただし、HIDに供給する直流電源の確保(作成)やヘッドライト周りの配線の変更など、ある程度の技術力も必要。
- LED化する
ヘッドライトのバルブをLEDに変更する。HIDよりは安価だが、有名なメーカー製品はそれなりの値段がする。加えて、LEDなので当然ながら直流電源の確保が必要になるが、現在では交直両用のLEDバルブもあるらしい。
と言うことで、一番現実的な改善方法はLED化かな?と言うことで、色々物色してみたのですが・・・まぁ、ピンからキリまでってのはこの事か?ってくらいに色々な製品があってビックリ。PIAAとかIPFとか、自分でも知っているようなメーカー品はバルブ1本で1〜数万円していますが、名も知らないようなメーカー(おそらく中華製)の数千円で購入できる製品まで、ぞろぞろ見つかりました。
最初からシッカリしたメーカー品を購入しても良いのですが、LEDヘッドライトバルブなんて製品は始めて使うのですから、先ずは味見ということでソコソコ安い(この価格じゃぁ中華製だろうなぁという)製品を購入してみました。それがコレ。
LinksAuto JA-X3と言うLEDヘッドライトバルブ。販売サイトではヤマハXJR400Rの2001〜2008年式のものに対応しているようにも見えるのだけど、怪しいもんだ。商品説明には直流のみに対応しているのか、交直両用なのか、一切記載がありません。ウチのXJR400Rは2007年式だけど、ヘッドライトバルブへの電源供給は(後でサービスマニュアルの配線図で確認しますが)多分ジェネレータから直でしょうから、交流にも対応している製品の方が安全です。
光量は6,000ルーメンとかなり明るいようで、車検適合を謳っています。放熱用のファンは無いものの、航空用アルミ素材を使用したヒートシンクを使っているそうです(本当か?)
販売店は埼玉だったので、怪しい(どうせ中華製だろ?)とは思いながらも発注、数日で到着しました。パッケージは割とまとも。箱の中身もしっかりとした緩衝材が入っており、バルブ自体の造りもしっかりしているように見えました。
販売サイトでは直流のみなのか交直両用なのか判りませんでしたが、
箱の底の諸元表にはシッカリと「DC9-32V」との表記が!あちゃ〜。コレをXJR400Rにそのまま付けると、ヘッドライト点滅状態になるか、下手すれば逆電流でLEDバルブ死ぬ・・・
LEDバルブ本体の様子。造りは割とマトモっぽいですね。バルブとヒートシンクが合わさる部分周辺にある丸い穴は、H4型の台座(三方に四角い爪が出ているヤツ)をカチカチと回して光軸を調整することができるような構造になっているのです。位置が決まったら六角レンチで固定すれば良いみたい(実際は違って、固定はできません)。
LEDは表裏の二面タイプで、Hi/Loともに25Wです。箱上面には50Wと書いてありますが、これはHi/Lo合わせて50Wって意味で、ハイビームの時にHi/Lo同時点灯になるって事ではないと思います。
とまぁ、怪しさタップリのLEDヘッドライトバルブですが、どうも直流専用っぽいので、念のためヘッドライト用のAC-DCコンバーターも購入しました。
交流を整流して直流安定化電源を作るのは技術的には難しくない事なので自作しても良いのですが、やっかいなのが防水・防塵対策と放熱です。バイク用なので防水、防塵は言うまでもありませんね。放熱は入力がジェネレータの交流電源って事で、電圧の変動幅が回転数によってかなり大きいって事が問題になってきます。入力交流電圧が変動しても、それなりに一定のDC電圧を維持しなければなりませんから、整流後にDC-DCコンバーターを咬ませる必要があるでしょう。DC-DCコンバーターが高い電圧から低い電圧に下げる際は、出力側で消費されてキャパシタの電圧が下がるまで入ってこようとする電力は何かしらの方法で切るなり捨てるようにしなければなりません。また出力側の電圧が下がったらキャパシタに充電するため、入力側からの電力供給を開始しなければなりません。これを電子回路(トランジスタ)でオン/オフ(スイッチング)して制御するのですが、スイッチする際にはかなり大きな電流が流れます。また消費電力より供給電力が大きい場合、余剰電力は熱として捨てるような設計のコンバーターも多いです。スイッチング時に大電流が流れ、余剰電力は熱に変換して捨てるスイッチング回路は、当然ながらかなりの熱を発します。と言った具合で、ちゃんと放熱しないとDC-DCコンバーターが壊れて、LEDバルブが点灯しなくなってしまうって事になるわけですね。このクオリティの物を自作するくらいなら、販売されているヘッドライト用AC-DCコンバーターを買った方が安いです。
と言うことで、この週末にでも交換したいと思っているのですが、はたして天気は大丈夫かしらん(現時点での降水確率は40%で、微妙なところ)。
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